当院では耳鼻咽喉科、アレルギー科、小児科の様々な疾患に対応しています。その中から特に症例の多い病気についてご説明させていただきます。
滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)
滲出性中耳炎は、鼓膜の奥にある中耳という部屋の気圧が低下し、その部屋の中に水がたまっているため、ボーンとした感じ(トンネルに入ったような、または高い山に登ったような)や聞こえが悪くなる病気です。痛みがないため小さな子供では気がつかないことがあります。原因は、鼻の奥にある中耳とつながっている管の機能(気圧の調節、液の排出)が低下しているためです。鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)、風邪が原因となりますが、子供ではアデノイドが原因となることもあります。
治療は、耳・鼻の局所加療と内服薬でおこないますが、治らない場合は中耳にたまっている液を抜く処置(鼓膜切開術、鼓膜チューブ挿入術)をおこなうこともあります。
通院は、症状に個人差が大きいため症状に応じた通院間隔が必要になります。お気軽にお尋ねください。
突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)について
明らかな原因がなく(原因不明)、突然に難聴をきたす病気です。典型的な症状は、ある日突然片方の耳が聞こえなくなり、耳鳴りを伴うことが多く、激しいめまいがすることもあります。突発性難聴の何割か、特に軽症のものは自然に治ることもあります。聴力回復が期待できるのは、発症後約1週間〜1ヶ月以内で、それ以後は回復が望めない場合が多いので、できるだけ早期に治療を開始することが望まれます。
【突発性難聴の治療】
高度難聴の場合は入院治療が必要となる場合もあります。
軽症から中等度の場合は外来通院しながら点滴治療をします。
薬物治療はステロイドホルモン剤と神経活性物質を内服し、
点滴のステロイド剤は徐々に減量していきます。
※粉薬は毎日服用します。
※錠剤は点滴をしなかった日(医院が休みの日)粉薬と一緒に服用します。
【日常生活上の注意】
安静を保ち、ストレスを感じない生活を心がけてください。
薬は決められた時間に決められた量を確実に内服してください。
突発性難聴の原因はまだよく分かっていませんが過労やストレス、
風邪(ウイルス性とも考えられています)などがきっかけとなることが多いようです。